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このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2006年01月27日

RSS/Atom Feedを中心としたコミュニケーション

マーケティングユニット 棚橋

RSSとは、もう多くの皆さんがご存知、ご利用していただいていると思いますが、あらためて紹介すると、Webサイトの見出しや要約などのメタデータを構造化して記述するXMLベースのフォーマットで、RDF Site Summary(あるいはRich Site Summary、またはReally Simple Syndication)の略称です。
RSSのバージョンには現在、3つのバージョンがあり、RSS 0.91(または0.92)、0.9xの後継のRSS 2.0(以上は、Really Simple Syndication)、それにRSS1.0(RDF Site Summary)があります。
また、RSSと同種の技術として、Atomと呼ばれるフォーマットも存在し、これらをまとめてRSS/Atom Feedなどと呼んだりします。

さて、すでにRSS/Atom Feedを利用している多くの皆さんが、それをWebサイトやBlogの更新情報を知らせてくれるものだと理解しているのではないかと思います。
RSS/Atom Feedというとっつきにくい名前の代わりにFirefoxブラウザでは、これをライブブックマークと呼んでいます。
live_bookmark

しかし、上で紹介した説明を考えれば、RSS/Atom Feedが要約する情報は何も「更新情報」に限ったものでないことは想像いただけるのではないかと思います。
つまり、RSS/Atom Feedは、何がしかのルールに基づいて、Webサイトの要約をリスト化するものですので、単にその1つの利用例として「更新情報」の取得が行われているということなのです。

では、RSS/Atom Feedには他にどんな使い道が考えられるでしょうか?

以前のエントリーで、『美術カタログ論 記録・記憶・言説』(島本浣著、三元社刊)を紹介し、そこからWebサイトの情報設計を考えるにあたり、こんなことを書きました。

財産目録がカタログになる瞬間、そこには財産を通商する市場(例えば、オークション=競売会)=買い手の存在が想定されるわけで、中身(リスト)の記述の形式についても、内輪(財産の継承者、財産継承を管理する役人など)を意識したものから、基本的には万人を対象としたオークションでの買い手を意識したものへと変化します。

カタログと目録 ~売買の場における情報デザイン、ユーザビリティ~

つまり、単なる要約を広く一般のユーザーにも意味あるものとして享受してもらえるようにするには、何かしらの意味ある並び順などを想定することで、目録からカタログに変更することが必要なのだといえます。
RSS/Atom Feedの利用方法を考える際も、リストと呼んでしまうと単なる箇条書き的なイメージが想起されやすいので、カタログという言い方をしてみると、サイト内の情報のカタログとしては、こんな利用例が思い浮かぶのではないでしょうか?

これ以外にも五十音順やアルファベット順などの情報のリストかもありますが、さすがにそうしたものは、RSS/Atom Feedでの要約としては利用シーンがないでしょう。
ようするに、RSS/Atom Feedの利用方法を考える場合、情報のリストをどのようなルールで並べるかがポイントになるわけで、「更新情報」という更新日時(When)による並び順以外にも、5W1H(+1H)でイメージできる、理由(Why)、内容(What)、人(Who)、場所(Where)、方法(How)、価格(How much)によって、RSS/Atom FeedによるWebサイトの要約作成の妥当性を検討することができるということです。

RSS/Atom FeedがWebサイト内の情報をどのようなルールで要約するかは想像することができるようになりましたが、では、実際、このような要約をRSS/Atom Feedで作成することで、どんな利点をユーザー/企業側の双方に付加することができるのでしょう?

最初にも書いたとおり、RSS/Atom FeedはXMLベースのフォーマットであるというのが大きな特徴です。つまり、それはリモート経由で複数のコンピュータ同士でデータの送受信をするのに適しているということです。
この特徴により、現在、RSS/Atom Feedの最も一般に普及した使い方である、RSSを登録したサイトの更新情報をわざわざそのサイトに見に行かなくても、自分のRSSリーダーなどでいち早く得ることができるようになります。

また、Web2.0の特徴の1つである「サイトの垣根を越えたシンジケーション」も、複数のサイト間でRSS/Atom Feedのやりとりを行うことで、あるサイト上で他のサイトの更新情報を掲載することが可能になっています。

この利点を最もうまく利用しているのがテクノラティNAMAANのようなBlog検索サイトでしょう。
これらのBlog検索サイトでは、通常の検索サイト同様に特定のキーワードで自分の探している情報が掲載されたBlogをその場で探すことができるだけでなく、検索結果のRSSを登録することで、その検索キーワードに一致したBlogエントリーが増えるたびに新しい情報を自分のRSSリーダーで取得することができたりします。
例えば、私がWeb2.0に関する最新の情報をいつも手に入れたいと思ったら、「Web2.0」や「Ajax]、「RSS」、「ソーシャルブックマーク」などの検索キーワードの結果をRSSとして登録しておけば、いろんなブロガーが新しいエントリーを追加するたびに、その情報をRSSで知らせてくれるというわけです。
つまり、未来の情報更新に対して検索の予約ができる「未来検索」の機能というわけです。

こうしたRSS/Atom Feedの利用がより一般に普及すると、これまでのWebマーケティングの考え方は一変します。
下の図を見てください。

marketing20

つまり、これまでのWebマーケティングでは、ターゲットに対して訴求を行うために自社のサイトへの呼び込む必要があったのに対して、これからは必ずしもサイトへの訪問を増やすことが必須ではなくなります。

CGM時代の企業にとってのWebマーケティングの1つの課題は、「いかにしてユーザーに取り上げてもらえるような情報を発信できるか(特に有名なブロガーに!)」という点にあることがわかります。

CGM時代の情報の複製と創造性(後編)

前回のエントリーでは、上記のような指摘を行いましたが、このことを考えても、自社が発信する情報をターゲットに伝えるには、必ずしもその情報が自社のサイトに掲載されている必要がないのがわかると思います。

Webマーケティング戦略的にも、今まで1つの評価基準であったサイトへのアクセス数を増やすという目標は必ずしも絶対的な指標ではなくなります。
今までならSEO対策やリスティング広告などを大いに活用して、サイトへのアクセス数を伸ばし続けるだけでよかったのが、今後はそうではなくなってきます。

アテンション・エコノミーという言葉があります。
供給される情報が莫大に増える一方で、需要側である情報の受け手が注意(アテンション)を示すことができる数には限界があります。
RSS/Atom Feedを中心としたコミュニケーションが普及するにつれ、人々は自らサイトを訪れてあれこれ探し回るよりも、あらかじめ登録しておいたRSS/Atom Feedによって最新の情報を得る機会が増えるでしょう。しかも、ある程度、情報が集約されたアグリゲートサイトがあれば、そこからのRSS/Atom Feedをチェックすれば事足りるようになるかもしれません。

それは検索の機会が減少することを意味します。つまり、SEO/SEMだけでは、Webマーケティングが成り立たない時代が来るということです。
そして、それは同時にこれまでのWebマーケティングにおける効果測定の主流の方法であったアクセスログ解析では、わからない世界が広がるということです。

また、これは単にマーケティングのような社外とのコミュニケーションに限ったことではないでしょう。
社外とのコミュニケーションのツールがよりRSS/Atom Feedに移行すれば、当然、社内コミュニケーションもRSS/Atom Feedへの移行したいというニーズが高まることになるでしょう(社外と社内で異なるツールを使いこなすのは非効率ですから)。
社内の最新情報がRSS/Atom Feedで取得できるようになれば、単なるテキスト情報でしかないメーリングリストによる情報共有よりもリッチなコミュニケーションが可能になり、情報伝達の効果もこれまで以上に高まるでしょう。

本日、リリースいたしました「イントラBlog構築サービス」も、そうした社内でのRSS/Atom Feedによるコミュニケーションを可能にする社内情報共有プラットフォームとしてのイントラBlogの構築をサポートするサービスです。
サービスについて詳しくお知りになりたい方は、是非お問い合わせページよりお気軽にお問い合わせください。

さて、次回は「Blog:リテラシーを身につけるためのメディア」と題してお送りします。

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