このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。
2005年12月22日
Web2.0 一般の企業サイトに与える影響
マーケティングユニット 棚橋
Web2.0というキーワードが現在、Web業界を中心に話題となっています。
このBlogの記事中でも何度かWeb2.0という言葉を使ってきたので、すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
それでも、一般の企業の方はあまり聞きなれないであろう、このWeb2.0という概念は、BlogやRSSをはじめ、ソーシャルネットーワーク、ロングテール、Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)など、いま、インターネット関連で話題となっているキーワードを結びつける概念として用いられています。
最初にWeb2.0という概念を提示したのは、Esther DysonともTim O’Reillyとも言われていますが、いまなお、Web2.0をきちんと定義づけているものはありません。
「Web2.0とは何か?」という議論はいまもリアル/ネット上を問わずさまざまなところで展開されており、2004年、2005年には「Web 2.0 Conference」というイベントも開催されていたりします。
こうした議論の中では、先に挙げたキーワードとともに、GoogleやNapsterなどのWebサービスを展開する企業や、オンライン百科事典のWikipedia、ソーシャル・ブックマークのdel.icio.us、写真共有サービスのFlickrなどのWebサービスが参照されています。
いまだ、定義はあいまいですが、Web2.0というキーワードを用いて表現されているものが、次世代のWebの姿を問う技術および経済に関する論理回路の転換の試みと捉えることはできそうです。
では、こうしたWeb2.0的な動きがインターネット環境をどのように変化させ、Web業界とは直接関係のない一般の企業あるいはそのWeb戦略にどのような影響を与えるのでしょうか?
予想の域は超えないまでも、次のような影響が予測できると思います。
このような予想される影響(一部はすでに起きている!)への正しい解答は当然、ひとつではありません。
もちろん、こうしたものに対する解決策も単にWebサイトのみで片付くものではなく、Web2.0がもたらすエコノミーの論理回路の変化に対して経営レベルでの解決も求められるでしょう。
とはいえ、Webを中心に起こっている変化は、Webそのもので対処することを避けることもできないでしょう。
私たちのようなWeb構築企業に求められているのは、一般の企業の方々の課題の改善をいかに高い技術力とノウハウによってサポートしていけるかどうかではないかと思います。
今年も残り少なくなりましたが、弊社では来年も、こうしたお客様の課題解決に役立てるよう、続々と新しいサービスのリリースを予定しております。
ご期待いただけると幸いです。
次回は「最初のペンギン(first penguin)」 不確実性の海へ、と題してお送りします。