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実践!Webマーケティング:Blog

このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年11月08日

経験経済

マーケティングユニット 棚橋

ブランド構築においてWebサイトのもつ役割の重要さが指摘されるようになって、もう随分と経ちます。
例えば、ブランド論の第一人者のひとり、デービッド A.アーカーは2000年の著書『ブランド・リーダーシップ 「見えない企業資産」の構築』(ダイヤモンド社刊)の中で、「サイトの強みは、そこでの経験および経験にまつわる連想を管理でき、ブランドと強力に結びつける点にある」と述べ、Webサイトの活用によるブランディングについて論じています。

ここでのキーワードは「経験」です。
唐突ですが、今回からしばらくこの経験というキーワードについて考えてみたいと思います。

前回、「ものづくりとブランド」と題して、日本のものづくり企業には「もの」そのものを重視したブランド戦略の必要について紹介しました。
その際、単なる良い「もの」をブランドに変えるためには、+αの魅力を付加することがブランディングを行う際のポイントとなります。
この+αを言い換えれば、経験になるのではないかと思います。

経験というキーワードは、最近のマーケティング分野では話題のキーワードの1つです。経験経済、経験価値、経験価値マーケティング、・・・などなど。
マーケティングにおいて、経験という言葉を最初に導入したのは、『経験経済』の著者であるB・J・パインIIとJ・H・ギルモアです。
この本の中で、経験は、下層から、素材、商品、サービスと並ぶピラミッドの頂点に置かれます。

従来の商品・サービスではなく、経験を売っている企業として、ビジネス書などでよく紹介されるのは、スターバックスコーヒーやハーレーダビッドソンなどの企業です。両者ともそれぞれコーヒー、バイクを売っているのではなく、ライフサイクルを売っていると称されます。
日本の企業では、レクサスなどもその類いだと考えられるのではないかと思います。

企業が商品・サービスではなく、経験を売るメリットの1つは、多少、高くても買ってもらえるようになることです。
マーケティングとは「買ってもらえる仕組みをつくる」ことですので、これはマーケティング的には成功のための1つの方法だと捉えることができそうです。

例えば、セレブデニムの流行。
ただのジーパン(という商品)だと捉えてしまっては、なぜ、通常のジーパンより高いセレブデニムが売れる理由を説明することはできないでしょう。
しかし、通常のジーパンという商品とは異なる、もっとはきたいと感じさせる経験がセレブデニムだと考えると高くても買われている理由がすこし見えてくるのではないでしょうか。

『エクセレント・カンパニー』の著者として有名なトム・ピーターズは、最近の著書『トム・ピーターズのマニフェスト(1)デザイン魂。』(ランダムハウス講談社刊)の中で、経験経済における測定基準は「顧客の成功」だと書いています(ちなみに商品経済ではシックスシグマ、サービス経済では顧客の満足です)。
単に、満足してもらうだけでなく、また買いたい!(or使いたい!or食べたい!or見たい!)と感じてもらうことが経験経済の測定基準となるということです。

電通が提唱するネット時代の消費者購買プロセスモデルAISAS(Attention:注意→Interest:関心→ Search:検索→Action:行動→Share:意見共有 参考:「AISAS」 購買プロセスモデル)を、さらに発展させて、AISES(Eはもちろん、Experience:経験!)と考えてみてもいいのではないかと思います。
というのも、意見の共有=Shareが可能になるのは、ユーザーが他人に意見を言いたくなるような素晴らしい経験が必要不可欠だと思うから(でなければ、意見は悪評、不満ばかりになるはず!)。

Webマーケティングでも、SEO対策などでアクセス数を伸ばす仕組みをつくることばかりが重要ではないはずです。
また訪問したい!と感じてもらえるWebサイトにすることのほうが、おそらく、Webブランディングを考える上では重要なはずです。
Blogの流行によって、Trackbackなどによる新しいネットワークの形が拡がっていますが、Trackbackも他の人と意見を共有したい!という経験がエンジンとなっているはずです。
では、また訪問したい!他の人と意見を共有したい!と感じてもらえるWebサイトには何が必要になるのでしょう?
この続きはまた次回にしたいと思います。

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