このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。
2005年03月29日
ブランド戦略のWebマーケティングによる展開
マーケティングユニット 棚橋
ブランド・マネジメントに関する世界的な研究者であるケビン・レーン・ケラー氏によれば「ブランド認知は、深さと幅によって特徴づけることが可能である」。ブランド認知の深さが大きければ、製品特長などのブランド要素を思い出す可能性が高まり、幅が広ければ、ブランドが想起される購入状況や使用状況の選択肢が増えることになります。
では、このような深さと幅をもったブランド認知を、ターゲットとするお客さまの頭の中に築き上げるには、どうすればいいのでしょう？
お客さまのブランド認知を左右する要素は大きく分けて２つあります。１つは、お客様の消費対象（商品、サービス）に対する直接接触体験で、もう１つは、消費対象に対する情報接触体験です。前者は、自身の商品利用経験、店頭接触機会のほか、他人が利用している場面への接触（欲しいと思っていたバッグを素敵な女性が使っているのを街で見かけた等）も含みます。一方、後者は、マス広告、Webサイトや雑誌の記事、知人からのクチコミなどの情報に触れる体験を指します。
マーケティング・ミックスにおいて、Product（製品）を含む形で4つのPが重視されるのと同様に、強いブランドを構築する場合も、単に商品力を高めるだけでは不十分です。商品力の強化と同時に、適切なターゲットに適切なコミュニケーションを行なうことで、ブランドの価値を、ターゲットユーザーに共有してもらうことも、企業がブランド･マネジメントを考える上で重要です。
前回の記事（ブランド戦略とブランド･コミュニケーション）では、Webブランディングにおいて、ブランド･コミュニケーションはブランド戦略を考える上で非常に重要である、と書きましたが、それも、Webマーケティングでのブランド･コミュニケーションによって、深さと幅をもったブランド認知をターゲットユーザーに共有、共感してもらうためだと理解いただければと思います。
では、Webサイトで、どのようなブランド・コミュニケーションを実施すれば、深さと幅をもったブランド認知を、ユーザーのこころに刻みつけることが可能になるのでしょう？
最も重要なことは、「常にターゲットユーザーの立場になって考え、ターゲットユーザーが必要とするコミュニケーションを継続的に行っていくこと」です。コミュニケーションの積み重ねが、ユーザーのブランド認知の深さと幅を広げ、ブランドイメージの形成につながります。
弊社では、ブランド認知の向上をサポートするサービスとして、以下のようなサービスをご提供しています。
「サーチエンジン・ブランディング・ソリューション」は、ブランド･ポジショニングに対応した形で、ユーザーの必要としている情報へのアクセスを容易にし、貴社Webサイトへ集客するためのSEO対策＋コンテンツ開発によるサービスです。「ATOM型製品ページ支援ソリューション」とあわせてご利用いただくことで、実際のコンテンツ開発における取材～編集からライティングまでをお手伝いできますので、特定の期間での連載コンテンツを開発するという形でもブランド認知の形成をサポートできるサービスです。
また、ユーザーがどんな情報を必要としているか、どんな情報に対して興味を持っているかを把握する意味では、アクセスログ解析による、ユーザー行動分析、ブランディング施策の効果測定を定期的に実施する「スパイラル ログ解析（定点観測レポート）」を組み合わせて、ご利用いただければ、ブランド戦略のコントロールも可能となります。
お客さまに長くブランドとお付き合いしてもらうおうと望むなら、ブランドの側でも同じような姿勢で望まなければ、良好な関係は築けません。Webにおけるブランド･コミュニケーションが継続的な活動によって効果をあげられるということの本質はそこにあるのだと思います。
Webマーケティングによるブランド･コミュニケーションに興味をお持ちの方は、お問い合わせページよりお気軽にお問い合わせください。
