このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。
2005年10月07日
Webサイトの目的を定義する
マーケティングユニット 棚橋
Webサイトの目的をきちんと定義することは、構築や運用、改善などのWebプロジェクトの推進を図る上で非常に重要なポイントです。
私たちがクライアント様のWebサイト構築をお手伝いさせていただく際にも、この部分に認識のズレがあると、その後の設計、制作の時点で必ず問題が生じてしまいます。
例えば、企業理解を深めるための企業サイトと商品理解・マーケティングのためのプロモーション・サイトでは、当然ながら、Webサイトを構築する上での情報設計の結果は異なります。
これは極端な例ではあるものの、目的が違えば、Webサイトの情報設計は異なるものになるはずなのです。
それゆえ、プロジェクトの初期の段階で、Webサイトの目的が明確になっていなければ、後のプロジェクト推進には、必ず歪みが生じてきてしまいます。
その歪みは、明確な形で顧客の側からサイトに対する改善要求として上がってくることもあれば、なぜかわからないが、なんとなく感覚的に使いづらいだとか、リンクボタンを不自然な形でおく必要がでてきてしまうなどといった風に、明確にはわからない違和感として表出する場合もあります。
ただ、いずれにしても設計段階や制作段階でそれに気づいたのでは遅れを取り戻すためのコストやスケジュールの遅延が発生してしまいます。
だからこそ、最初にWebサイトの目的をきちんと定義づけることが非常に重要になってくるのです。
とはいえ、初期段階でWebサイトの目的を定義づけるのは、口で言うほど簡単なことではないのも事実です。
プロジェクト・オーナーとプロジェクト・リーダーの間で、いかにして最初に目的の定義について合意できるか、それがプロジェクト成功の1つのポイントであるのは、まず間違いありません。
ここでプロジェクト・オーナー、プロジェクト・リーダーのいずれかがこの作業を怠れば、必ず、そのプロジェクトは苦労することになります。
後になって後悔しないためにも、プロジェクト・オーナーとプロジェクト・リーダーはここだけは誤解のないよう、きちんとお互いに合意をとることが何より必要なことでしょう。
さて、次回は今年の3月からはじめたこの「実践!Webマーケティング:Blog」の7ヶ月間のアクセス数の推移をふりかえりながら、Blogによるアクセス数向上について考えてみたいと思います。