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このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年06月03日

定期的なアクセスログ解析による検証

マーケティングユニット 棚橋

Webマーケティングを実施するにあたって具体的なアクションプランを策定するためには、現状の事実を客観的に捉えることを怠っていては解決にいたる道は開けません。
それは、問題解決策とは「あるべき姿」と「現状の事実」とのギャップの中に潜んでいるものだからであり、私たちはWebマーケティングの実践において、常に「あるべき姿」と「現状の事実」の両方を意識した上で、そのギャップを埋めることをGOALとして、具体的なアクションプランを考え、実行していく必要があります。

これまでも繰り返し述べてきたように、Webマーケティングの実践において、経営的効果に直結する施策を実行するためには、「あるべき姿」と「現状の事実」のギャップを認識し、それを埋めるための具体的な施策を計画的に実行していくためのマーケティングPDCAをまわす仕組みが必要となります(参考:「コンテンツマネジメントシステム(CMS)」)。
さらにPDCAサイクルというと、どうしても計画(P)~実行(D)~測定・分析(C)~管理(A)といった1回分のサイクルを思い浮かべてしまいがちですが、実際にはビジネスを行う上ではこうしたサイクルを定期的にまわしながら、継続的改善を行っていくのが本来の姿です。前年度と比較して今年度をもっとよくしようという改善活動の中には、さらに細かなクォーター別の目標、月別の目標を立てることがよくあるように、年間のPDCAの中には、クォーター単位でのPDCA、月単位でのPDCAをまわし、その小さなPDCAがさらに大きなPDCAをまわす原動力となります。

そうした意味で、私たちのWebマーケティング・サポート・サービスの中でも、お客様からご好評いただいているのが、スパイラル ログ解析(定点観測レポート)です。

スパイラルログ解析は、アスキーソリューションズ社のアクセスログ解析ツールサイトトラッカーをベースに、定期的なアクセスログ解析コンサルティング・サービスです。
お客様の課題、GOALに応じて解析項目を設定し、定点的に各項目のトラッキングを行うことで、実施しているマーケティングプランのパフォーマンスの測定、改善のための具体的なアクションを抽出、ご報告を行います。

基本的に解析項目はお客様のご要望に応じてご提案、カスタマイズさせていただいておりますが、ここではサービス内容をご理解いただくために、よくあるいくつかの解析項目を取り上げてご説明しておきましょう。

まずは「サイトへの集客」について。
ユーザーは必ず何かしらの手段を通じてWebサイトを訪れます。
それを示すのが「参照元」です。
参照元を見ると、ユーザーが検索エンジン、(プレスリリースを掲載した)ニュースサイトなどの外部サイト経由でWebサイトを訪れているのがわかります。
SEO対策で新規ユーザーを獲得することを目的としているのであれば、検索エンジン経由の参照元の増減をトラッキングすることが施策のパフォーマンスを測る上でのひとつの指標となります。Googleからどれだけ来ているか、YAHOO!からはどうか、また、その他の検索エンジンは?と、毎月同じ視点でその集客効果の推移を見ることで、改善すべき点がどこにあるのかヒントがつかめます。
また、参照元はWebサイト全体で見るだけでなく、コンテンツのカテゴリー単位で見ることで、ユーザーがサイトのどのコンテンツに辿り着いているか、どのコンテンツ群が検索エンジン対策に効果をあげているかもわかります。
合わせて「検索エンジンからの流入キーワード」を見ることで、ユーザーがどんなキーワードでWebサイトを訪れているかも把握でき、市場の潜在的なニーズを把握する上での手がかりを得ることもできるでしょう。
また、同じ集客に関することでも、メールマガジンやリスティング広告、外部サイトへのキャンペーンバナーからの流入を把握する際には工夫が必要です。
リダイレクト・ページを用意することでそれぞれの施策ごとの効果を計測したり、リダイレクトが許可されていない場合は専用のページを設けたり、ダミーパラメータを使って同一ページへのアクセスを区別する工夫が必要です。

「リピートユーザーの割合」もひとつの指標になります。
B2Bのサービスを提供している企業などでは特にそうですが、ユーザーは一度、そのサイトを訪れたくらいではすぐに購買アクション(問合せ、資料請求)を起こすことは滅多にありません。ほかの会社と比較したり、社内でほかの人を交えて検討したり場合によっては、最初の訪問から数ヶ月後にようやくアクションを起こすことも珍しくありません。
その意味でそうした見込み客の育成を視野に入れて定期的に(週1回、最低でも月1回)、新しい情報発信を行っていく必要がありますが、そうしたコミュニケーションの効果の指標として、リピートユーザーの割合は役に立つ測定項目です。

ここまでいくつかの測定指標を紹介しました。
、読んでいただいでおわかりのとおり、基本的にすべての測定項目は具体的な改善策に結びついたものとなっています。効果測定の結果がよければ実施した施策がうまくいったことになりますし、数字が芳しくなければその施策を(ほかの施策ではなく)改善する必要があるのがわかります。
ようするに、はじめにGOALを目指した改善策のプランがあり、あとはその実行と効果測定を表裏一体で進めていくわけです。
PDCAのD(実行)とC(測定・分析)が上記のように一体なら、P(計画)とA(管理)もまた一体です。そのためマーケティングPDCAをうまくまわすためにはどのプロセスが欠けても困ります。また、大事なことは各プロセスを担当する人が自分の前工程、後工程のことを理解した上で、前後のコミュニケーションにロスが発生しないように気を配って仕事を進めることが大切です。

私たちのスパイラルログ解析が評価いただいているのも、前工程であるプランに沿った解析項目をカスタマイズしてご提案し、かつ、後工程の改善作業が効率よく行えるよう、数字が読み取れる具体的な改善案を提示している両方のポイントからです。「アクセスログ解析をいかに活用するか」の回にも書きましたが、ログ解析のような調査、分析系のサービスにありがちな「問題点はわかったけど、具体的な改善策はわからない」といった、お客さまの不満につながる問題が起こりがちだったりします。そうしたことのないようマーケティングPDCAのサイクルを理解し、次の工程である改善作業につながる具体的な改善をご提示することも含めたレポーティングサービスとして、サービス設計しているのがスパイラルログ解析サービスの何よりの特長だと思っています。

サービスについて詳しくお知りになりたい方は、是非お問い合わせページよりお気軽にお問い合わせください。

さて、次回は、こうしたログ解析や競合サイト調査などを実施するにあたって必要となる調査・分析スキルとしての「聞く力」と「伝える力」について取り上げたいと思います。

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