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このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2006年08月09日

Employee Generated Media : 1.信頼を得るために

マーケティングユニット 棚橋

6月初旬からしばらく更新が滞ってしまいました。
今日からあらためてBlogの更新を再開いたします。
まず再開後の1回目となる今回は、Blogやソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)が注目を集める現在のインターネット環境における企業Webサイトの役割についてあらためて考えてみようと思います。

■Employee Generated Mediaとしての企業サイト

BlogやSNSなど、一般のインターネットユーザー自らが情報を公開、発信するWebの媒体を総称して CGM(Consumer Generated Media)と呼ぶことがあります。これまで発言する機会を(あまり)与えられておらず、一方的な情報の受信者と見做されていた消費者が、CGMの普及により情報の生産者の側にも立てるようになりました。このことはこれまでのマーケティングの流れを大きく変える影響力をもつのではないかと思います。好きや嫌いも、賛同も反対も、情報の生産者となった消費者は自分の考えを述べられるようになったのですから。そして、その声は緊密なつながりをもったネットワーク上であっという間に他のユーザーにも広がっていく可能性ももっているのですから。

これになぞらえ、企業のWebサイトを Employee Generated Media=EGM と捉えてみてはどうかと考えています。employeeという言葉の響きは「雇われているもの」という印象を与えたりもしますが、ここではそうした意味ではなく、企業の現場で実際に顧客に提供する価値を生み出す仕事に従事している従業員という意味で使っています。
CGMと対比したのは、これまでの企業広報やマーケティング・コミュニケーションにおいては、従業員も消費者同様に「声なき人たち」だったと思うからです。企業はマーケティングにおいて「顧客の生の声」を必要としますが、同じように顧客の側から見れば、反対に「企業の生の声」を聞きたがっているのではないかと想像できます。最近、SNSのコミュニティなどを利用して企業がプロモーションを行ったものの、ユーザーとのコミュニケーションがうまくいかず、炎上~閉鎖に追い込まれたというニュースも見かけたりします。これなどはユーザー側が「企業の生の声」を求めているにもかかわらず、企業側は従来どおりのマーケティングによくありがちな作られたキャラクターによる応対を行おうとしたために表面化した両者間の大きな亀裂を感じさせるものだったりします。

■顧客の生の声、企業の生の声

これまでのマーケティングはどちらかといえばTVや新聞、雑誌など、マスメディアを通じて行うものが主流でしたし、企業PRにしても、マスメディアを読者として想定した記者がそれを見て記事を書きやすいようなプレスリリースの発行を行ってきたのではないかと思います。それは企業の生の声と呼ぶにはあまりに加工されすぎていた感があります。それでも広告、広報という形で企業の声を広く社会に行き渡らせるためには、マスメディアを前提とせざるをえない状況が確かにかつてはありました。

しかし、今では企業が自社のWebサイトを通じて、マスメディアを介さずに直接、社会とコミュニケーションを行えるようになっています。SEOやリスティングを用いたサーチエンジンマーケティング(SEM)や、Blogを使ったブログマーケティングなどのWebマーケティングの考え方が浸透してきたことやインターネットユーザーそのものの母数が増えたことにより、以前はマスメディアと比較して分が悪かったリーチの問題も解消されつつあります。消費者の側が生の声を発せられる環境が整ったのと同様に、これまで企業の内部に埋もれてしまい外に出ることのなかった企業の生の声を伝えられる環境は整ったと見ることができます。

■従業員自らが声を出し、耳を傾けるということ

ただ残念なのは、Webサイトを自社独自のメディアとして捉える企業でも、意外とコンテンツの運用やリスティング広告のメンテナンス、アクセスログ解析による効果測定などを、外部の業者に丸投げに近い形でアウトソーシングしているところが多かったりすることです。
もちろん、Web構築などの技術的な面に関しては、外部のサポートを必要とする場合もあると思います。しかし、Webサイトを使ってどういうマーケティングを行っていくのかという戦略やプランだったり、実際にWebサイトで発信する情報コンテンツそのものの制作に関しては、外部の力に頼ることはむしろマイナスに働くこともあります。

先のSNSでのコミュニティの炎上などはその典型ではないでしょうか。ご自身でSNSやBlogをやられている方なら感覚としてわかると思いますが、やらされている感があったり、本心を隠しているような感じのする書き込みは悪い印象を与えることはあってもプラスに働くことはまずないですし、ユーザー側にしてみれば自分の書き込みが無視されたり、何日も返事のないまま、放置されたりというのは気持ちのよいものではありません。しかし、そうした避けるべき事態も企業が外部の業者にそうしたコミュニケーションのすべてを任せたりすれば、避けるどころか、おそらく頻繁に起こってしまうことにもなりかねなません。ユーザーが投げかけてくる想定の範囲を超えた生の声に対し、委託を受けた外部の業者が迅速な対応を行うのはやはり困難な部分もあって、それこそ、すべてを外部に委託する形でスムーズな運営を成り立たせようとすれば、必要な体制、仕組みを作り上げるのに非常に多くのコスト、労力が必要となってしまいます。ユーザーのコミュニティとテンポよい会話をするには、やはり企業の従業員自らがユーザーとのコミュニケーションにあたるほうが仕組みとしてはシンプルなものになり、かつ直接ユーザーの声も現場で体感できるようにもなります。もちろん、これはいっさい外部の力を借りてはいけないということではなく、適切な形で外部のサポートを受けることで第3者的な視点も加わり、よりスムーズなコミュニケーションの形を作っていけるのではないかと思います。

玉石混交の情報が存在するインターネットにおいては、ユーザーも情報の取捨選択には非常に敏感です。すこしでも違和感を感じるものには近寄らず、逆に一度、信頼できると思えれば安心してその情報発信者の声を聞くようになる傾向があると思います。
そうした環境において、顧客の信頼、社会の信頼を得ようとすれば、外部の誰かに作ってもらった情報ばかりではなく、企業の内部の従業員自らが自分たちの頭と体を存分に使って声を発し、耳を傾けることが今後のマーケティングには必要になるのではないでしょうか? それが企業のコミュニケーションの幅を広げ、企業のブランドに人間味を加えることにもつながるのではないかと思います。

長くなりましたので、この続きはまた次回に。

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