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実践!Webマーケティング:Blog

このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年05月31日

コンテンツマネジメントシステム(CMS)

マーケティングユニット 棚橋

最近、お客様にコンテンツマネジメントシステム(CMS)機能をもったツールとして、Blogツールのご紹介をさせていただくケースが増えています。
Blogの導入パターンとしては、

など、お客様のご要望に応じてご提案させていただいています。

コンテンツマネジメントシステム(CMS)として紹介させていただくので、その目的は「コンテンツ運用業務の管理の効率性」が主目的となってきます。もちろん、コンテンツ管理が容易になることで情報発信の頻度を高めたり、BlogのSEO対策における優位性などもその目的のうちに含まれます。
基本的には、企画の段階で「お客様のほうで情報更新が可能なもの(テキスト中心の更新)」と「弊社で制作をサポートするもの(画像作成、デザイン変更が発生する更新)」に分けて、更新業務の切り分けを行った上で、Blogツールの設計を行っております。

Blogというと、個人が日記として利用しているイメージから、企業での利用にビジュアル的なデザインの面でそぐわないのではないかと疑問を抱く方もいらっしゃいます。ですが、基本的には「Web標準準拠」がベースとなっていますので、皆さんが想像していらっしゃる以上に、ビジュアルデザイン面でのカスタマイズの可能性はほぼ無限といっていいものです。実際、ビジュアル的なイメージの部分では、もはやそれがBlogで作られているとは思えないWebサイトもすでにいくつか手がけさせていただいております。

さて、以前にも「ビジネスBlogとコミュニケーションの本質」と題して、Blogのビジネス利用について取り上げ、ビジネスにBlogを活用するあたっての3つのメリット(「双方向性」「情報整理力」「多産性」)について触れましたが、Blogをコンテンツマネジメントシステムとして活用することをご提案しているのは、「情報整理力」「多産性」という2つのメリットを享受していただくことが目的です。

更新業務を、社内とアウトソーシングに切り分けることは、更新業務のコスト削減、スピードアップに直結しますし、それが可能になることで、これまで以上に、市場への情報発信の量、スピードを改善することが可能になります。
また、Blogのもつ「情報整理力」をうまく活かせば、先に書いたような「関連コンテンツへのリンク」によるコンテンツ間のユーザー導線を強化することが可能になり(amazonの「この本を買った人はこんな本も買っています」のリンクを想像してみてください)、製品訴求~購買アクション促進といった課題に対するひとつの解決にもつなげることができます。

Blogをコンテンツマネジメントシステム(CMS)としてご利用いただくことで、Webマーケティングを進めていく上で課題のひとつであった「定期的なコンテンツの追加更新をいかにして行っていくか」という問いに対する答えを見出していただけると思っております。近々、こうしたソリューションのご提供を正式にサービス化することを計画中です。詳しくは、その際にリリースさせていただく予定でおりますので、楽しみにお待ちいただければと思います。

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2005年05月27日

『法人営業「力」を鍛える』

マーケティングユニット 棚橋

マーケティング関連の本といえば、どうしても消費者向けマーケティングを扱ったものが多いのが現状です。その中で最近出た『法人営業「力」を鍛える』(今村英明著、東洋経済新報社刊)は、B2B2Cを含めたB2Bのビジネスを行っている企業のマーケティングを考える際に、非常に役立つ内容となっています。

私たち自身、法人向けにサービス提供を行うことを事業としていますので、その内容には非常に納得する部分があります。それは同時に改善していかなければならない課題としても認識でき、いかに法人向けマーケティングそのものが未発達な分野であるという感想も持ちました。

さて、カンタンな内容紹介をかねて目次を記しておきますと、

という構成になっています。

第1章では、KKD(経験、勘、度胸)依存に陥りがちな日本企業の問題点を取り上げて、科学的な視点での現状認識とマーケティング・ロジックの必要性を示しており、その後の第2章で、「科学的な視点での現状認識」のための技術を、第3章から第6章では、「マーケティング・ロジック」導入のための具体的な方法を「戦略」「顧客」「取引関係」「プライシング」の4つの切り口で紹介しています。

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2005年05月24日

編集プロダクション

マーケティングユニット 棚橋

Webサイト、Blog、HTMLメールマガジン、さらにはRSS、SEO対策、リスティング広告、バナー広告など、現在、Webマーケティングを使えるツール・手法の種類は非常に増えてきています。それにともない、実際にマーケティングプランを立てる際には、こうしたツールそれぞれの特性を活かしながら、複合的にWebマーケティング施策を展開していくことで、ビジネスでの効果を生むことを考えることが必要となってきました。また、これまでも度々述べてきましたが、「売る仕組み」としてのマーケティングを考える場合には、単にはじめの企画だけでなく、その後の施策の実行~効果測定・分析~事実に基づくコントロールといったPDCAサイクルを、いかに効率的かつ効果的に運用していくことができるかどうかもWebマーケティング施策の成否に大きく関わってきます。

前回、「ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)」と題して、マーケティング環境の変化、市場の期待の変化に対応するため、Webマーケティング・サービスを提供する企業にも、これまでとは大きく違ったプロセス、スキルが必要になってきている点についても書きました。また、前々回は、「メールマーケティング再考」と題して、プル型が基本となるWebマーケティングに、プッシュ型のメール・マーケティングを、ワン・トゥ・ワン・マーケティング的な視点も踏まえた効果測定を組み合わせながら実行することで、既存顧客へのクロスセル/アップセルの促進やWebとのシナジーを効果を生み出すブランディングも可能であることについて紹介するとともに、そうした効果を生み出すためには、これまで以上に統合的なマーケティング施策の実行が可能な仕組み(プロセス、体制)が必要とされる点についても触れています。

Webサイト、Blog、HTMLメールマガジン、RSS、SEO対策、リスティング広告、バナー広告などのWebマーケティングツール・手法を統合的に操り、かつ、それをスポット的な施策としてではなく、継続的な改善活動の一環として運用していくためには、これまでのWebマーケティングの仕組みとはまったく異なる仕組みが必要となります。その仕組みについて考える際、ある一定のクオリティを保ちながら毎週、毎月という単位で発行する仕組みを動かす、雑誌編集プロダクションの仕事は非常に参考になると思います。また、個人的にも最近、雑誌をはじめとするメディアのブランディングに興味をもっていたりします。

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2005年05月20日

ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)

マーケティングユニット 棚橋

ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)とは、1990年代に元マサチューセッツ工科大学教授、マイケル・ハマー氏が提唱したコンセプトで、アメリカ企業が業務プロセスを根本からつくり直した手法として紹介した『リエンジニアリング革命―企業を根本から変える業務革新』(日本経済新聞社刊)により、日本でも一時ブームとなったマネジメント手法のひとつです。

そのコンセプトの基本にあるのは、自社の市場への価値創造、提供プロセスを、機能別に編成された縦割りの組織を、真に市場の要求に応えられる形のプロセスとして顧客単位で編成しなおすことにあります。

例えば、私たちのWeb制作の業界を例にとれば、プロデューサー、ディレクター、デザイナー、ライター、HTMLコーダー、アクセスログ解析アナリストといったスタッフを、その職種別に部門としてまとめるのではなく、顧客が要求するものをよりスムーズに提供できるよう、業務プロセスを考え直し、組織を編成するといった具合です。
単に、Webサイトの構築、リニューアルを行うことを価値として提供するなら、ディレクター、デザイナー、HTMLコーダーの最小限の編成によるプロセスがスムーズにまわれば支障はないでしょう。しかし、価値創造、提供する内容が単に「クライアントのWebサイトをつくる」ことから、「クライアントの売上向上のためにWebサイトやメールを用いたマーケティングの企画を立て実行、検証、管理を行う」ことにシフトした場合、先の最小編成ではそもそも必要なスキルを持ったリソースが確保できておらず、もちろん、業務プロセスはうまくまわりません。かといって、そこに不足しているリソースを投入すれば、それで一件落着になるかといえばそうではなく、そうした顧客要望に応えるために設計されたプロセスがなければ、各プロジェクトに参加したスタッフの属人的な能力によってプロジェクトの成否は左右されることになってしまいます。これではビジネスとは呼べません。そうした場合に、新たに直面した市場のニーズに対応すべく、組織内でビジネスプロセスのリエンジニアリングが必要になってくるというわけです。

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2005年05月17日

メール・マーケティング再考

マーケティングユニット 棚橋

最近、インターネットを利用したマーケティングの話題といえば、真っ先にBlogを思い起こされる方が多いのではないでしょうか。あるいはSEOやリスティング広告によるSEMでしょうか。

でも、ちょっと昔を振り返ってみてください。
かつてはインターネット・マーケティングといえば、バナー広告とメール・マーケティングでした。
以前(「売れるお店とWebサイト、そして、ブランディング」)にも書きましたが、基本的にWebサイトはプル型のマーケティング・ツールです。SEO対策もBlogもいかにしてユーザーがサイトに来てもらえるようにするかにポイントがあります。

そんな中、メールマガジンに代表されるメール・マーケティングは、インターネット・マーケティング手法ではある種、異質なプッシュ型の手法です。同じようなプッシュ型の手法としては、最近のBlogの流行とともにRSSにもスポットが当たっており、メール・マーケティングへの注目度はますます下がっている印象を受けますが、メールマガジンの発行によるメール・マーケティングは、オンラインショッピングを行っているWebサイトではいまだに欠かすことのできないマーケティング・ツールであり、流行らなくなったという印象だけで見限ってしまうには、非常にもったいないと感じています。

また、前々回(「ワン・トゥ・ワン・マーケティング ~顧客を知る~」「カスタマー・リレーションシップのマネジメント(CRM)」「顧客育成のシナリオ」)までの流れでいえば、RSSには読んでいるユーザーを特定できないという弱点もあります。逆にいえば、メールマガジンなどによるメール・マーケティングを実施している場合でも、読んでいるユーザーを特定していないなら、それはメール・マーケティングの利点の半分しか使えていないのだといえます。

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2005年05月13日

特性要因図

マーケティングユニット 棚橋

今回は特性要因図について取り上げてみたいと思います。
特性要因図は、ある問題の要因を整理し、分析する際に用いるツールです。

「分かることは分けること」だといわれます。
ある特定の事象を理解しようとするとき、その事象を構成する(影響を与える)ものを個々の要素に分解することで、その事象の特性を整理することが可能となり、体系的に把握することができるようになります。

前回(顧客育成のシナリオ)紹介した売上方程式もその考え方を応用したもので、売上向上といった課題に対して、それに影響を与える要素(顧客数、商品単価、顧客の一回購入個数、顧客の購入頻度etc.)を抽出し、個々の要素の現状を把握することで、どの要素を改善することが最も課題解決につながるかを分析することが可能になります。

こうした手法は要因分析と呼ばれます。

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2005年05月10日

顧客育成のシナリオ

マーケティングユニット 棚橋

前回(ワン・トゥ・ワン・マーケティング ~顧客を知る~)、前々回(カスタマー・リレーションシップのマネジメント(CRM))と、ワン・トゥ・ワン・マーケティングについて取り上げました。

その中でも書きましたが、ワン・トゥ・ワン・マーケティングにおいて重要なのは、顧客を個々に識別した上で、それぞれのLTV=顧客生涯価値を最大限に高められるよう、顧客の育成を図ることです。
それにはまず、自社にとって、どのように顧客が育っていくことが自社の価値を高め、財務的な成果を得ることができるのかをしっかりと認識していることが必要です。

カスタマー・ロイヤルティの向上、顧客満足度(CS)の向上ということがよく言われますが、売上につながらない部分でいくらロイヤルティや満足度を高めても仕方ありません。
もちろん、短期的な売上ばかりを重視して中・長期的な意味での顧客の育成をおろそかにしてはいけません。しかし、その場合でもあくまで顧客の育成を考えるに際しては、実際の売上につながる商品・サービスの提供を顧客の育成を行う中でどのようなタイミングでどのような商品・サービスを提供すれば、ロイヤルティや満足度の向上につながるかを、事前に設計しておくことがワン・トゥ・ワン・マーケティングを成功するキーとなるでしょう。

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2005年05月06日

カスタマー・リレーションシップのマネジメント(CRM)

マーケティングユニット 棚橋

カスタマー・リレーションシップ・マネジメント、いわゆるCRM
この言葉が一時の勢いを失って、しばらく経ちます。
しかし、顧客関係性をマネジメントすることの重要性は、以前より薄れるどころか、さらにその重要度を増してきているのが現状です。
ただ、それが以前のようなITを中心にした関係性の構築、管理から、より実践的な現場レベルも含めたマネジメントへと移行してきているといえるでしょう。
この過程で、ITを中心としたCRMを導入した企業はそれに幻滅し、顧客関係性の構築・維持を(一時的にであれ)断念したかもしれません。一方で、いくつかの企業は、LTV(Lifetime Value)=顧客生涯価値の向上というCRMの目的を見失うことなく、顧客を維持・育成する仕組みを構築することに成功しているのではないでしょうか。

今回はこのCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)について、すこし考えてみたいと思います。

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2005年05月02日

ワン・トゥ・ワン・マーケティング再考 ~顧客を知る~

マーケティングユニット 棚橋

前回の「Webユーザビリティに対する大きな誤解」では、Webユーザービリティを考える上での対象が「一般的な人間」ではなく、特定の用途をもった「ユーザー」であることについて書き、特に企業サイトや商用サイトではユーザー≒顧客であり、Webユーザビリティを検証、設計する際には、専門家は企業の側と顧客の側の両方を知ることが必要だと書きました。いまやユーザビリティの専門家ならずとも、Webサイトの制作に関わるものには、少なからずマーケティングの視点が必要とされる時代が来たようです。

ところで、顧客の立場で考える、顧客志向が重要だというのは、どこの会社でも言われることです。また、マーケティングにおいても、顧客を知ることが重視され、マーケティング・リサーチに大きなコストをかける企業もあります。
ですが、いまやこの物余りの時代に、顧客を知るというのはどういうことかをあらためて考えてみる時期ではないかと思います。これまでのマス・マーケティングの時代が終わり、リレーションシップ=顧客関係性が重視される時代のマーケティングにおいて、顧客を知るということが何を意味するかはもう一度、考えてみるべきでしょう。

例えば、顧客ニーズという言葉があります。しかし、果たして本当にそんなものがあるかは疑問です。もちろん、ニーズはあるはずです。ただし、それがいわゆるマーケティングの教科書に書かれているような存在の仕方であるかは疑わしい。少なくとも、よく行なわれているマーケティング・リサーチにわかるような形では、顧客ニーズは存在していないのではないかと疑うべきである気がします。

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