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このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年12月20日

ブランド・ハイジャック

マーケティングユニット 棚橋

ブランド・ハイジャック マーケティングしないマーケティング』(アレックス・ウィッパーファース著、日経BP社刊)を読んでいます。
この本で扱われているブランド・ハイジャックという概念には、Web2.0的なBlogやソーシャル・ネットワーク、WikipediaなどのCGM(Consumer Generated Media)との同時代性を強く感じます。

「ブランド・ハイジャック」という概念を著者はこう定義しています。

消費者による乗っ取り。消費者がマーケティングのプロたちからブランドの指揮権を奪い、発展させていくこと。

このように紹介するとなにやら物騒な感じがします。
しかし「セレンディピタス・ハイジャック」という用語に関する次のような定義を参照するとすこし印象が変わるのではないでしょうか?

消費者がブランドの考え方、使い道、ペルソナ(個性)の主導権を握ってしまうこと。たいていは、ブランドの熱狂的ファンがサブカルチャーの世界で実現する。そして、多くの場合、マーケターはそれに対し、予想もしていないし、手の施しようもない。

この本では、ナップスター(Napster)が消費者が主導権を握ったブランドの例として取り上げられています。
ブランディング関連の本では、取り上げられることの多いハーレーダビッドソンのファンが身体にロゴのタトゥーを入れたりという話もこうした例の1つなのでしょう。
つまり、ブランドがハイジャックされるということは必ずしもブランドにとっては悪いことではなく、むしろ、それだけ熱狂的なファンに愛されているという意味で喜ぶべきことです。

消費者によるブランドのハイジャックといえば、当然、インターネット上で繰り広げられる、いい意味、悪い意味の両面で繰り広げられるブランドに関するうわさや評価などを誰でも思い浮かべるのではないでしょうか。
いい面では、ハーレーダビッドソンやスターバックスコーヒーなどのブランドには、ファンが作成・運営しているファンサイトが存在します。

こうした現象は、BlogやRSSが流行となり、Web2.0という概念やCGM(Consumer Generated Media)という言葉が話題になる以前から、個人のホームページ、掲示板、メーリングリストなどの形で存在しました。
ただし、BlogやソーシャルネットワークなどのCGM(Consumer Generated Media)が一般にも広く利用されるようになったいま、そうした情報が発信される量は比べ物にならないほど、増加しています。
さらに、以前であれば限られた仲間内のみで共有されるにとどまっていた情報は、いまでは精度の高い検索エンジン経由で簡単にアクセスできますし、トラックバックやRSSによってこれまで以上のリーチを獲得しています。
さらに消費者の発する情報自体のクオリティもヘタをすれば企業が自社サイトで提供している以上に価値のある情報であることも少なくありません(価値ある情報でなければ生き残れないのですから、ブロガーも必死なのでしょう)。

Web2.0という概念を提唱した1人といわれるTim O'Reillyの論文の中に、

という比較がありますが、こうした違いもパーソナル・メディアが発信する情報の質と量が、企業の発信する情報に匹敵するものとなり、さらにそれを超え始めた現在の状況を描いているものだと言えるかもしれません。
参考:Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル(CNET Japan)

では、こうした時代に企業はWebサイトでどのような姿勢でコーポレート・コミュニケーションを行えばよいのでしょうか?
『ブランド・ハイジャック』の副題「マーケティングしないマーケティング」に1つの答えがあるように思います。

売り込み一辺倒の押し付けがましいマーケティングを控え、好ましいディレッタンティズム、好事家に任せてしまおう。

つまり、企業が積極的に発信すべき情報は、販促を目的としたかっこのいい売り込み文句ではなく、好事家の興味をそそるようなありのままの情報なのかもしれません。
そうした控えめな情報提供を一般のユーザーに負けないくらいのスピード感をもって積極的に行なうこと。さらには、Blogを利用することで、ユーザーがトラックバックやコメントなどによって、そうした情報を二次的に活用して、コミュニケーションに参加できるようにすることも1つの方向性かもしれません。

結局、そうしてユーザーの輪(ネットワーク)の中に自ら飛び込み、リンクという物理的な意味でも、より精神的な意味でもつながりをもつことが、物理的にも精神的にもユーザーの検索性をあげることにつながるのでしょう。

さて、次回は「Web2.0 一般の企業サイトに与える影響」と題してお送りします。

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