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このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年11月04日

ものづくりとブランド

マーケティングユニット 棚橋

前回(「AIDMAの法則を活かした情報設計」)でもすこし紹介した『ブランドデザインが会社を救う!』(ボブ・スリーヴァ著、小学館刊)という本は、以前のように品質、技術だけではグローバル市場での競争優位性を保つのが困難になった、日本のものづくり企業のためのブランディングについて考察した本です。
著者のボブ・スリーヴァ氏が、20年間、日本で暮らしているアメリカ人であるせいもあってか、ブランディングに関する視点がアメリカ発のブランド論とも、日本発のブランド論とも異なる、両者のいいとこどりをした形でものづくりが中心の日本の企業についての考察を行っている点に興味を惹かれ、一気に読破してしまいました。

著者がこの本で主張しているのは、コカコーラに代表されるアメリカ的なイメージ重視のブランド戦略は、日本のものづくり企業のブランド戦略には合わず、日本のものづくり企業には「もの」そのものを重視したブランド戦略が必要だという点です。
簡単にいえば、ものづくり企業がどんなにイメージだけでブランディングを行っても、「もの」がイメージと異なれば、すぐにブランドの鍍金ははがれてしまうというわけです。
一方で、著者は「いいものを作れば売れる」という幻想も同時に否定していて、かつて世界において日本企業に優位性をもたらしていた品質や価格優位性は、もはや突出したものではなくなってしまった現状では、いいもの+αのブランド戦略がなければ、生き残っていけないと記しています。

では、ものづくり企業が「もの」を中心に+αの魅力によってブランドを確立していくためにはどうすればいいか?
ものづくり企業が「もの」自体を競争力あるものにすることでブランド力を高めるのは大前提です。
+αは、その「もの」のよさをわかりやすい形で表現することです。
しかも、それは作り手の一方的な主張としてではなく、双方向性のあるコミュニケーションとして。
著者も「自分のやっていることをわかりやすく外に向かって伝える必要がある」と記しています。
外に向かって伝える手段の1つはWebサイトです。

わかりやすく伝えるためには、前回も紹介したAIDMAの法則を参考にすれば、最初はイメージやキャッチコピーを使ったインパクトのある表現で注意を惹くことからはじめ、徐々に興味、欲求を喚起する情報を与えるような、ストーリー感のある情報提供を行う仕掛けも必要でしょう。
また、ものづくり企業ならではのコミュニケーションとして、もの自体のよさを伝える方法としては、「もの」をあらゆる角度から魅せるATOM型のWeb構造を導入することも1つの方法です。

もちろん、Webサイトだけでブランドを創ることはできません。
しかし、Webサイトをブランド・コミュニケーションの中心基地にすることはできるでしょう。
ぜひ、ブランドらしさを表現するWebブランディングの可能性を模索してみてはいかがでしょうか。
私たちもぜひお手伝いさせていただきます。

サービスについて詳しくお知りになりたい方は、是非お問い合わせページよりお気軽にお問い合わせください。

次回は、「経験経済」と題して、ものづくり企業のブランディングに必要な+αについて考えてみたいと思います。

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