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実践!Webマーケティング:Blog

このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年06月14日

編集会議

マーケティングユニット 棚橋

前回は「WebマーケティングにおけるWebコンテンツの役割」と題して、マーケティング=「売れる仕組み」をつくる上でのWebコンテンツの役割と継続的なコンテンツ運用の重要性について取り上げました。

「Webサイトは運用」が重要と言われますが、まだまだ、その理由を論理的に説明できるほど、十分に理解しているWebマーケターの方は少ないように思います。

Webサイトで運用が重要な理由を整理すると、以下の3つが挙げられます。

これも以前(顧客育成のシナリオ)に取り上げたことですが、売上をあげることを論理的に考えれば、下記のように売上の増減を左右する要素のひとつひとつについて、いかに改善するかを考えなくてはなりません。

売上 = 顧客数 × 商品単価 × 顧客の一回購入個数 × 顧客の購入頻度

Webサイトの「新規ユーザー数/リピートユーザー数」を増やすことは、「顧客数」という要素の前提となる見込み客を増やすことにもつながりますし、「企業、ブランド、商品の理解」を向上していくことは「顧客の購入頻度」という要素の前提となるユーザーの興味喚起、欲求喚起、制約条件の解除(AIDMAの法則におけるI、D、M)にもつなげられます。

こうしたWebマーケティングの目的を明確にし、評価基準としての目標も定めた上で、Webコンテンツの運用を行なっていくことが、何よりWebマーケティングで成果をあげるためには重要なことです。

しかし、実際にこうしたWebマーケティング施策としてのWebコンテンツ運用を目的を見失うことなく継続的に運用していくには、それなりの仕組みがなければうまくまわりません。

そのために必要な仕組みの1つが定期的に行う編集会議です。

編集会議を定期的に行う目的は、コンテンツ運用を実施する関係者の間で、目的および戦略に関する認識の一致、施策実施のための情報の共有、モチベーションの持続を可能にすることです。

そのためには、過去、現在、未来の3つの視点で会議を進行することが必要です。
会議での主な議題は、以下のようなものになるでしょう。

■過去

■現在

■未来

編集会議を実施する上で重要なことは、マーケティング目的に応じた方向性(戦略)を関係者に対して明確にし、Webコンテンツ運用の成果に責任をもつ編集長と、コンテンツをつくる上での具体的な内容の企画、制作に責任をもつ編集委員のそれぞれの役割、責任を明確にした上で、実際の編集会議が行われる時以外での作業のスムーズな進行および有効なコミュニケーションをどれだけできるようにするかです。
編集会議自体は定期的に行うものとしても、限られた時間の中で細かなことまですべて共有し、話し合っている時間はありません。
むしろ、編集会議を有意義なものとするためには、編集長、編集委員がそれぞれの責務をどれだけ果たせるか、その他の関係者への作業指示をどれだけ的確に行えるかといった点にかかってくるでしょう。

前に「編集プロダクション」と題して、雑誌編集の仕事のプロセスは、Webコンテンツ運用のプロセスを考える際にも参考になることを指摘しましたが、雑誌編集にないWebマーケティングならではのポイントは、アクセスログ解析やメールマガジンの効果測定で、施策の効果がほとんどリアルタイムで把握することができる点です。
編集長はもちろんのこと、編集委員も、実施した施策の効果測定結果を常に踏まえて、コンテンツのテーマ、取材先の決定、記事内容の方向性の決定、ライターやデザイナーの選択、ビジュアルデザイン、関連情報への導線の設計、SEO対策のキーワード選択などの決定を行うスキルをもつことが必要です
そして、何より重要なことはそれがマーケティング施策であるということ、選択したターゲット市場に対して、どの商品・サービスを、どのようにして売るかという「売る仕組み」を具体化するためのものであるという共通認識・意識をもつことです。

こうした意識をもったスタッフが集結することで編集会議はますます有意義なものになりますし、また、編集会議はこうした意識を高めてくれます。

すでにいくつかのお客様のWebマーケティング施策のサポートして、こうした編集会議の計画、実施を行なわせていただいておりますが、最初はなかなかうまくまわらなくても回を重ねていくたびに問題点が改善され、実行する施策の効果も高まってきます。何より定期的に話をする機会を設けることで、意識のズレも少なくなり、コミュニケーション効率も高まってくるので、コンテンツ運用自体が楽になってきます。

これをお読みの方で、なかなかWebマーケティングの実行がうまくまわないとお悩みの方は、是非お問い合わせページよりお問い合わせください。
現状の問題や期待している効果などのお話をお伺いすることで、どういう形の運用を行えばよいかをご提案できると思います。

さて、次回は、編集会議にKKD(経験、勘、度胸)に頼らない、科学的・論理的な現状認識に基づく判断材料をもたらす、アクセスログ解析に役立つサイトトラッカーの活用法について取り上げたいと思います。

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