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このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年04月01日

ビジネスBlogとコミュニケーションの本質

マーケティングユニット 棚橋

ビジネスBlogが話題です。WebマーケティングにBlogを活用したいという相談を数多く受けている状況です。
Blogの3つの要素として、

があるという話は他でも数多く語られていて、「コメントやトラックバックは、お客様の声を集めるための手段の1つとしてビジネス、マーケティングに有効だ」という意見や、その一方で、「コメントやトラックバックを受け付けてしまうと、それへの対応にかかる業務負担を増やすことにつながる可能性もある」といった意見がさまざまなところで語られています。
こうした意見は確かにBlogに関して的を得たものでありますが、より根本的なレベルでは、そもそも、WebでのコミュニケーションをBlog並みに活性化できている企業であれば、Blogというツールの登場以前にある程度はクリアしている問題であり、また、すでにWebを重要なマーケティングツールとして位置づけていたのではないかと思います。
その意味で、こうしてBlogのビジネス活用が話題になること自体、Webマーケティング、Webコミュニケーションがビジネスの効果をあげるという意味で、より一般的に認知されてきたのだろうという感想を持ちます。

ですので、今回は通常のビジネスBlogの活用に関する話題とはすこし趣きを変えて、Blog時代の企業のWebコミュニケーションについて書いてみたいと思います。

先ほど挙げたBlogの3要素(RSS、コメント、トラックバッグ)は、Blogの機能面での3要素でした。これを効果の面で捉えると、次の3要素を挙げることが可能です。

1番目の双方向性に関して、まさに機能面での3要素のうち、話題にのぼることが多い、コメント機能、トラックバッグ機能がもたらすもので特に説明は必要ないと思います。
2番目の情報整理力は、Blogのもつ情報のカテゴリー管理力やXMLデータのマネジメント力に由来するものです。
最後に3番目の多産性は、コンテンツ更新メンテナンス作業の容易性や1つの記事生成により、トップページや記事個別ページ、カテゴリー別のページなど、同じ情報をもつページが一度にたくさん生み出されるBlogの機能によるものです。BlogがSEO対策にも有効であると言われるのは、この多産性と元々が検索ロボットが認識しやすいWeb標準技術によってHTMLが作成されているためでもあります。

さて、今回、話題にしたいのは、このBlogのもつ多産性です。

以前の記事(ブランド戦略とブランド・コミュニケーション)でも書きましたが、企業活動は、商品の販売、サービスの提供など実質的な活動と、それらの価値をユーザーに共有してもらうためのコミュニケーションの、大きく分けて2種類の活動に分けられます。言い換えれば、企業は、市場において商品力コミュニケーション力によって他社と競争をしているのだととえることが可能です。Blogによって、情報が多産される時代になれば、とうぜん、Webマーケティング・コミュニケーションにおける競争は激化します。それは先にも書いたSEOにおけるBlogの優位性という面でもそうですし、情報内容そのものの訴求力においても、継続的なコミュニケーションを行なう上での情報のメンテナンス性が容易なBlogが増えれば増えるほど、市場への継続的なコミュニケーションを行なっている企業とそうでない企業の格差はより大きくなります。

はじめにも書きましたが、コメントやトラックバッグによるコミュニケーションの双方向性は、何もBlogでなくてもWebコミュニケーションにおいて先進的な視野をもった企業であれば、Blog以前にも実施しているはずです。むしろ、ビジネス視点で見た場合、Blogの与える影響として大きいは、RSS機能も含めた情報の多産性を要因とした、マーケティング・コミュニケーションにおける企業間(ブランド間)格差であると思います。

以前の記事(「Webサイトはインフォメーション・アーキテクチャー」が間違いの元)で「Webサイトはインフォメーション・アーキテクチャーであるという以上に、コミュニケーション・ツールです」というのと同様に、Blogという道具性ばかりをとえるのではなく、よりビジネスにおいては本質的な「市場とのコミュニケーション」という視点で、どうすれば有効なコミュニケーションを継続的に行なうことが可能で、コミュニケーションによって顧客関係性の構築、維持ができるのかを考えることが重要でしょう。
そうした本来的な目的によって、Blogの活用が有効な場合もあれば、また、別のツールの利用が有効な場合もあると思います。手段は目的に従うものです。話題であるということだけでBlogの導入を考えるのではなく、まず、自社のWebコミュニケーションそのものの目的を見直すことが重要だといえるでしょう。

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