ミツエーリンクス

実践!Webマーケティング:Blog

このコーナーでは、企業でWebサイトの運営に携わっている方、マーケティング部門等でWebの活用法について考えておられる方向けに、Webマーケティングの実践のための手法やノウハウ、事例をご紹介していきます。市場に出回る書籍や雑誌では論じられることない、Webマーケティングの最前線に触れていただければと思います。

2005年05月13日

特性要因図

マーケティングユニット 棚橋

今回は特性要因図について取り上げてみたいと思います。
特性要因図は、ある問題の要因を整理し、分析する際に用いるツールです。

「分かることは分けること」だといわれます。
ある特定の事象を理解しようとするとき、その事象を構成する(影響を与える)ものを個々の要素に分解することで、その事象の特性を整理することが可能となり、体系的に把握することができるようになります。

前回(顧客育成のシナリオ)紹介した売上方程式もその考え方を応用したもので、売上向上といった課題に対して、それに影響を与える要素(顧客数、商品単価、顧客の一回購入個数、顧客の購入頻度etc.)を抽出し、個々の要素の現状を把握することで、どの要素を改善することが最も課題解決につながるかを分析することが可能になります。

こうした手法は要因分析と呼ばれます。

要因分析には特に決まった方法はなく、さまざまな手法が用いられます。
例えば、DMAIC(定義/測定/分析/改善/管理)手法に基づくシックスシグマのプロセスの中でも要因分析を行いますが、その際に使われるツールの1つが特性要因図です。

特性要因図とは、因果図、魚骨図、フィッシュボーンダイアグラムとも呼ばれるもので、ある特性(発生している問題、課題etc.)に対して、影響を及ぼすと考えられる要因との関連を整理、体系的にまとめた図です。複数の要因の整理を行うことで、発生している特性における本質的な問題は何かを分析します。

例えば、Web運用の効率化といった課題を考える際には、下図のように、まず現状の事実を捉えるためにプロセスマップを作成し、その上で5M+1Eをベースに、特性要因図を用いて要因分析を行ったりします。


同じように、自社のWebマーケティングの改善の際にも要因分析を行うことが有効です。例えば、AIDMAの法則をベースにユーザー視点でのWebマーケティングにおけるプロセスマップを作成して、どの過程に自社の強み/弱みがあるのかを把握し、さらに特性要因図を用いて影響度の高い要因を特定すれば、改善のための計画も実行もより効果的に進めることが可能となります。

こうした要因分析を用いた改善活動は、実際のWebマーケティングにおける運用のシーンでこそ、効果を発揮します。
WebマーケティングやWebサイトの改善というと、とかくリニューアルや新しいサイトの立上げといった大掛かりで見栄えのする施策にばかりを想像してしまいがちですが、本当にマーケティング効果をあげようと思えば、リニューアルや立上げといったスポット的な改善以上に、ターゲットとなる市場とのコミュニケーションの中で、ユーザーとの距離を縮め、価値の共創が可能な状態をつくる運用の場面での継続的な改善活動こそが必要となります。

みなさんの会社ではこうした取り組みを行っているでしょうか?
まだであれば、こうした科学的な視点でもう一度、自社サイトを内部から要因分析を行い、見直してみるのはいかがでしょうか?

具体的な要因分析の実施方法などに関しては、弊社でサポートすることができます。お問い合わせページよりお気軽にご相談いただければと思います。

さて、次回は、最近の傾向としてはBlogマーケティングなどにも押されがちな感のあるメールマーケティングの活用について書いてみたいと思います。

関連コラム

関連記事

バックナンバー

プライバシー&サイトポリシーCopyright (c) 2011 Mitsue-Links Co.,Ltd. All Rights Reserved.

Web制作、ホームページ作成、Flash制作:Webサイト構築、Webサイト運用:ブロードバンドコンテンツ(音声制作、動画制作):システム開発、Webマーケティング、Webブランディング、Webコンサルティング・・>のWeb Integrationならミツエーリンクスにお任せください。